作品紹介
古くからの由緒ある国として知られる「ラグナレーク」。平和なその国の陰には、謀略と欲望が渦巻く勢力争いが見え隠れしている。数年前、突如謎の失踪を遂げた王女“ティファリス”が1年の行方不明を経て王国に帰還したとき……王女は「魔性」とも呼べるカリスマを有していた。事態を重く見た近隣諸国の権力者は、「裏の仕事」を生業とする者に依頼をする。「王女の動向を調査し、監視せよ……そして必要ならばその動きを制御せよ」。こうしてラグナレーク王国に1人の男が招かれる。名は“スレンダー”、彼は裏の世界では「優男」の通り名とともに、名うての調教師として知られる男だった。途方も無いこの依頼を半信半疑ながらも引き受けたスレンダーは、王女に近づくにつれ、次第に王国を包み込もうとする邪悪な意思に気づく。それこそは、伝承にある憎悪と破壊の化身「ラグナの魔女」の遺した微かな火種だった……王女ティファリスの魔性とは……?王国を覆う危機とは……?1人の少の絶望と悲しみが呼び覚ます悲恋の記憶それは全ての始まりに過ぎなかった…。
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